放課後等デイサービス・児童発達支援 スキット(skiit)宮原教室

用語解説

ABA

ABAとは「Applied Behavior Analysis」の略で、「応用行動分析学」と翻訳されています。

行動学者より提唱された心理技法の一つで、「人間や動物などの行動には、法則がある」とされ、アメリカではほぼ標準的に療育に取り入れられている技法の一つです。

ABAを受けた人数が莫大なためデータ量がかなり多く、精度の高さがあるとされています。

ABAは特に早期にするととても効果が高いとされており、(3~5歳)早期の療育をすることでABA療育を受けた半数近くが知的に正常域に達しています。
また、逆にABAを行わなかった場合殆ど変化が見られないという結果が出ています。
また、ABAは大人になっても高い効果を維持すると言われています。
 
参考文献
「早期集中行動介入」UCLA I.Lovaas(1987)

 

SST

SSTとは「Social Skills Training(ソーシャルスキルトレーニング)」の略で、対人コミュニケーション、対人関係など社会生活に必要になる部分をトレーニングします。

ここで言う「ソーシャルスキル」とは、「生活・社会技能」などと訳され、「ソーシャルスキルトレーニング(SST)」とは、対人関係や社会生活を営むために必要な技能(=スキル)をトレーニングし、習得していく事を指します。

多くの人は世の中にある「こうすべき・しないべき」と言った、暗黙のルールを頭の片隅に置きながらコミュニケーションをしたり行動をします。

ただ、そういった事を教わらなかった場合や、発達障害の特性により暗黙のルールを理解する事が難しい子がいます。

そういった子どもは不適切な言動をしてたりして場になじめなかったり感情的になるなど困難を抱えてしまう事が多々あります。

SSTでは、そのような困難を抱える子どもに対し、学校や友達間など社会生活を円滑に行うことができるようなトレーニングを行います。

学習やロールプレイだけでなく、ゲームなどもしながら楽しく学んでいく事も可能で、「人の気持ちが理解しやすくなる」「人の気持ちを察しやすくなる」など、社会生活が送りやすくなる効果が期待できます。

TEACCH

TEACCHとは「Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped Children」の略で、「自閉症及び関連するコミュニケーションの課題を抱える子どもたちのためのケアと教育」と訳され、自閉スペクトラム症(以下ASD)の人々とそのご家族を対象としたプログラムになります。

ASDのある人は「世界の捉え方が特徴的である」という概念で捉え、無理にASDをお持ちの方々が世間の常識に合わせるのではなく、ASDのある方々の捉え方、見え方、感じ方をその周りの人々が理解し、ASDの特性が社会に適応できるように周囲の物理的な環境、対人コミュニケーションを設計してあげる事でASDの方々およびその周囲の方々のQOL(生活の質)を高めていこうと考えるのがTEACCHの基本的な理念です。

環境が整理されると、心理的にも安定し、活動や学習へ参加することができるようになります。

物理的環境を整えるの例として、

・一人で勉強する場所

・休む場所

など、活動内容と場所を統一化する事も有効な手段です。(物理的構造化と言います)

対人コミュニケーションの設計の例として

・指示や意志表示をイラストや写真、映像など視覚的なコミュニケーションで行う

などがあります。(視覚的構造化と言います)

 

合理的配慮

障がい者差別解消法という法律(正式名称:障がいを理由とする差別の解消の推進に関する法律)で定められているもので、2016年4月よりスタートしたものになります。

一人一人の命の重さ、人権は障がいの有無によって少しも変わる事はありません。

そのため、障がい者差別解消法では障がいのある人に「合理的配慮」を可能な限り行う事を通じて「共生社会」を実現する事を目指しています。(内閣府のHPより引用)

学校生活では授業や行事、食事や排せつなど様々な困りごとがあり、その困りごとに対して様々な合理的配慮を検討、実行していく事になります。

具体的に、

・読み書きに困難がある子への配慮として、拡大教科書やタブレット、音声読み上げソフト・アプリを利用し学習の配慮をする

・周囲の刺激に敏感で集中を続ける事が出来ない子の場合、パーテーションを用意したり別室でテストを受けられる様にしたり、耳栓やイヤーマフをつけて受講、受験を行う

・指示理解がある場合は指示を分解したり1つずつ出すように配慮する

・介助者、盲導犬の補助を受けながら学校生活が送れるように配慮する

などがあります。

 

ビジョン
トレーニング

発達障害の方は視覚機能が低い方が多いとされています。

その視覚機能を鍛えるトレーニングになります。

視覚機能とは視力の事ではなく、大きく分けて3つ
眼球運動=目のピンとを合わせる力
視空間認知=目のピントがあったものがどういう形、色、距離などを認知する力
目と体の協応=視空間認知したものに対して目的の為に自分の体を動かす(取る、避ける、打ち返すなど)

の事を言います。
視覚機能が通常より低いと日常生活で困難さを感じる場合があり、

・眼球運動トレーニング
・視空間認知トレーニング
・目と体のチームワークトレーニング

などを行う事で、

〇文字列がちゃんと読める

〇文字の書き写しの向上

〇図形問題の理解

〇動体視力の向上

などが期待できます。

具体的には、例として
・ナンバータッチ
・じゃんけん体操(「勝って」「負けて」などお題を出して後出しでお題に応える)
・球技全般
などがトレーニング内容になります。